2018/01/19

寒かったり、走ったりして、少し咳が出ると止まらないのですが、喘息ですか?

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志保先生:そうですね。そこで、漢方では体の中から元氣になる「本治(ほんち)」と、状態に応じて対応していく対症療法的な「標治(ひょうち)」というものがあります。

喘息であれば、慢性気管支炎というものに体の中から働きかける本治と同時に、発作に対応する標治としての対応をおすすめしますし、気管支が潤っていないために咳が出るようなタイプであれば、「陰虚(いんきょ)」という、潤いが足りないために出る咳ですので、この場合は潤い分を補うような漢方薬をもってきます。

 

―― この気管支の炎症は、どのような原因で起こってくるのですか?

志保先生:例えば、辛い物を食べ過ぎるだとか、よく話をする仕事でいつも咽の周辺を酷使しているなどが考えられます。それから、アレルギー体質で、他にも気管支喘息だけではなくてアトピーや花粉症などをお持ちであることも考えられますね。

気管支が炎症して、この内腔がいつも少し腫れあがっているので、様々な刺激で気管支が収縮して咳が出る、というようなことが起こるんです。

 

―― 漢方では、炎症へどのように対応しますか?

志保先生:はい。病院でいうと気管支拡張剤や吸入ステロイド、免疫抑制剤などが出ると思いますが、それは、漢方的にいうと「標治(ひょうち)」といって対症療法的なものです。

体の中から刺激に負けないようにするというか、喘息は基本的に漢方では「腎虚(じんきょ)」といって、活性力のバランスが乱れている状態ですので、その部分を補うようなサポートをしていきます。

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