便は善玉菌と悪玉菌のバランスが取れた上で、腸の「蠕動運動（ぜんどううんどう）」によりスムーズに出ます。

便は不要な物ですから、長い間お腹の中に溜まるというのは、そこから腐敗菌（ふはいきん）が有害物質を発生しますので、腸の善玉菌と悪玉菌のバランスはすごく崩れていきます。

そのために、腸の蠕動運動ができなくなっている状態だと思います。また、もしかして下剤の乱用でさらに腸の働きが弱っているのかもしれません。

便秘というのは、便が出ないだけではなくて、腐敗菌が有毒物質を発生すると、それが腸から吸収されて血液を介して運ばれるので、肌荒れなどいろいろな所に影響が出てきます。

便秘は毒を体に中に溜めている状態ですので、放っておかない方が良いですよ。

下剤のこんな問題

――便秘の方が便秘薬、いわゆる下剤を使うことについてはどうですか？

志保先生：私は、ほとんど下剤はおすすめしません。

漢方では、「大黄（だいおう）」という生薬が入った「大黄甘草湯（だいおうかんぞうとう）」という処方が病院でよく処方されます。

そのような物や「センナ」から抽出した「センノシド」という生薬を使った下剤などが出されたりします。