2017/11/07

アトピーが、秋になってかゆみが増してきました。

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それから飲み薬ではアトピーの場合は肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンというものが出てかゆみが増しますので、抗ヒスタミン剤が出ます。病院では今のところこの方法しかないので、仕方がないと思いますよね。

――秋になって、それまでよりアトピーがかゆくなってしまった方は、漢方ではどういう対応ができるのでしょうか?

志保先生:漢方ではまず、「補陰(ほいん)」といって体を潤すものをもっていきます。

例えば、ステロイドはホルモン剤ですから、ステロイドによってゴワゴワガサガサとなお乾燥してしまうと、自分の中から出てくるホルモンが減ってきます。これは漢方的には「腎虚(じんきょ)」といいますが、腎が虚してくると自己力が弱くなってきますので、腎を強めてあげたりします。

また、潤すためには足りないオイル分を補ってあげます。アトピーの方は、「これを食べてはいけない、あれに食べてはいけない」といって、けっこうたんぱく質や動物性の油を減らしている方が多いですので、そうすると中からの潤い分が少なくなってきます。ですから漢方的にはオイル系の天然成分をもっていって中から潤す方法をとります。

 

体の中と表から潤す方法

――オイル系のものというのは、例えばどのようなものでしょうか?

志保先生:例えば、食べる物でいうと豚の油などですね。豚の油にはビタミンB群が含まれています。豚のばら肉などを多少は食べないとお肌がカサカサしてきますよ。あるいはサメの油であったりEPAやDHAという青みの魚の油、サージといって中国のグミの実の油などですね。

このように天然の油で体の中から潤す方法をとります。ただし青みの魚そのものに強いアレルギ―を示す方もいるため注意が必要です。

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