―― 本日のご相談は、女性の美容に関して、「顔のシミを少しでも薄くすることはできますか?」というものです。
志保先生:シミといっても、「肝斑(かんぱん)」といって、ぼやっと目の下やほほのあたりに左右対称にシミがある人もいれば、くっきりと斑点みたいにシミができてしまっている人もいます。
あるいは、顔全体が何となく黒ずんでいたりと、いろいろなタイプがあると思うのですが、全てが漢方的には「瘀血(おけつ)」といって、血液の滞(とどこお)りなんですね。
「瘀血(おけつ)」、つまり血液の滞りが原因になって起こる3大症状というのがあります。
まず1つ目が黒ずみで、シミもこのひとつです。全体的に顔色が黒い、舌の色や唇の色も紫色になっていたりします。
2つ目は、痛みです。痛いというのも血液の滞りなんです。
そして3つ目が、しこりです。肩がこるというのも「瘀血(おけつ)」なんですね。
この3つの症状の一つでもあてはまると「瘀血(おけつ)」、血液の滞りと中医学的には考えます。
黒ずみが「瘀血」ですから、シミも「瘀血」ととらえます。
体の中から
表皮の内側の毛細血管の流れがスムーズであれば、老廃物であるメラニンを排出することができますが、血流が悪くなると、お肌の栄養も行きわたらずくすみがでてくるのです。