2017/10/19

喘息があり風邪をひきやすくて困っています。

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西洋医学の風邪薬との違い

 

━━では、西洋医学との一番の違いはどのようなところでしょうか?

志保先生:西洋医学の風邪薬としては、まず、抗生物質が一番に出ます。あとは、痰切り、鼻水止め、咳止め、気管支拡張剤が出たりしますが、抗生物質がこんなに長い期間出る国は、個人的な見解ですが、日本だけです。

基本、たいがいの菌は抗生剤を3日から10日飲めば死んで無くなると言われています。でも、喘息の方が風邪の予防といって、例えば小さな子供でも10日以上出たり、1週間どころか1か月も飲んでいる方もいます。

ところが、この抗生物質というのは腸に影響していきます。腸というのは悪玉菌と善玉菌がバランスを取っているのですが、抗生物質は悪い菌も殺してくれますが、腸の善玉菌まで殺してしまいます。そしてこの腸管免疫というのは大切な免疫をつかさどっていますので、この腸管の免疫が狂ってしまうと、風邪が逆に長引きます。元氣になりにくくなります。

これに対して、漢方は、喘息になりやすい、風邪になりやすい原因を探って、その原因を取り除く対応をしていく、根本療法をするというところが大きく違うと思います。また出ている状態によって対応が違うというのも大きな違いですね。

どちらかというと西洋医学は、「菌を退治する!」という攻撃型の対応です。しかし、漢方の場合は、例えば、喘息や風邪が長引く方については「虚証(きょしょう)」といって氣が足りない方が多いわけですから、補うものをお出しします。なので、攻撃するものと補うものでは全く逆になります。

風邪をひきやすい方、喘息で風邪をひいてしまうという方は、西洋の治療と漢方の対応を比べていただいて、ご自分に合ったものを取り入れていただくのが良いと思いますよ。

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