志保先生:はい。汗の溜まりやすい所にはブドウ球菌という菌が繁殖しやすいのです。なので、不潔にしておくと、菌が繁殖することによって湿疹が広がってしまいます。これは、アトピーさんでも同じで、皮膚疾患を持っている方すべてに言えることです。
体が弱っている場合には雑菌も繁殖しやすいですので、清潔にしておくことも大事な対応の1つだと思います。
「あせも(汗疹)」という病名からもわかるように、汗が悪さをしていることも十分に考えられます。
漢方は中から対応
――蕁麻疹の場合でも汗疹の場合でも、漢方ではどのような対応があるでしょうか?
志保先生:漢方では、症状に合った漢方薬ももっていきますが、元から対応しようとした場合、皮膚と腸は裏表と考えます。
生理学的に精子と卵子がくっついて人間ができていく過程で、皮膚と腸は裏表で出来ていきますので、皮膚の状態は、腸の中の状態を表すと考えます。なので、まずは腸をきれいにしていくことを考えます。
例えば、便秘をしていれば便秘を改善していく。おしっこの出が良くない場合は、利尿してということを考えます。
あとは、蕁麻疹の症状ですね。
ジュクジュクとしていれば、不要な水をはくような利水作用のある漢方薬、真っ赤でかゆいようなら熱を持っていますので、「涼血(りょうけつ)」といって熱を冷まして、赤みやかゆみを引かせるような漢方薬をもっていきます。
食べ物を氣にかけよう
――蕁麻疹が出ている時は、体の内側にアプローチするのですね。