そこで「清熱薬(せいねつやく)」といって熱を冷ますような漢方薬をもっていきます。
カサカサしているようであれば潤い不足と考えますので「補陰薬(ほいんやく)」といって、お肌を潤すものだとか、オイルのようなサプリをもっていったりします。
あとは塗り薬でも漢方の塗り薬をお出しします。
ただし、この時期にかゆみや肌荒れが起こるという事は、体質によるものと考えられますのですので、身体全体に働きかけるような対応をして、1年後のこの時期の変化を目指すアドバイスをさせてもらいたいと思います。
先のことを考えよう
―― この時期にかゆみや肌荒れが出るからといって、今のことだけを考えるのではないのですね?
志保先生:そうですね。このような状態はもしかしたら秋口に喘息になる可能性にもつながりますし、後からアトピーになってしまうような可能性も含んでいると思います。
やはり、ちょっと体の調子がおかしいという未病の状態だと思いますので、そこに働きかけて、アレルギーに悩まない状態を作っていくべきだと思います。
―― しばらく時間をかけて、しっかり対応していこうと考えるのですね。
志保先生:そうですね。ひどいアトピーの状態が出なくなったり、花粉症の人が次の春には出てこないというのは、やはり、それなりにアレルギーに反応する身体に働きかける漢方薬を飲み続けられている結果だと思います。