――　アトピー治療の後、実際にはどのようにしたら良いのでしょうか？

志保先生：ステロイドによって黒ずみやゴワつきがきているのでしたら、もう塗らないことですね。塗って抑えている場合は、止めると、もしかしたら吹き出てくる場合があります。

ご相談の方はきっとアトピーの治療が済んで、しばらくして黒ずみだけが残っている状態だろうと思います。なので、病院の薬は塗らずに、漢方薬でもビタミンCが入った漢草のクリームなどがありますので、そのようなものを使ってみてはと思います。

やはり、お肌に塗るものですから、皮膚の弱い方は、化学的な成分の多く入ったものではなく、ご自分に合った天然の素材のものをお使いになったら良いと思いますよ。

――　お肌が入れ替わっていくのを時間をかけて待つということですが、これは、塗り薬で対応するのですか？他にも方法があるでしょうか？

志保先生：塗り薬やお化粧品もありますが、それだけでなく、漢方的には「瘀血（おけつ）」、つまり血液の滞りを流すような漢方薬を飲んでいかなければ、外側からだけでは難しいと思います。

――　ゴワゴワしたお肌の方の体質にはタイプがありますか？

志保先生：ゴワゴワ、カサカサしたタイプですと、「陰虚（いんきょ）」、「血虚（けっきょ）」といって、潤い不足のことが多いです。

黒ずみとシミがひどいという方は、もしかしたら女性の場合、生理痛がひどい、肩こりや頭痛が同時にあれば、必ず血液の滞りがありますので、「活血薬（かっけつやく）」といって、血流を良くするものを多めにもっていったりします。

アトピーさんの場合は、アトピーの定義として「増悪（ぞうあく）・寛解（かんかい）を繰り返す」とあります。その人の食養生やストレスの度合いによって、きれいになっていたものが吹き出てくるような時期も、もしかしたらあるかもしれません。