―― 本日のご相談は「最近、起こる事をすべて否定的に考えてしまいます。これは、うつですか?」というものです。
志保先生: うつとは言わないと思いますが、最近ちょうどそういうお客様がいらっしゃいましたよ。
「皆が良かれと思ってしてくれる事を、マイナスに考えてしまうんです。」と言う方がいらっしゃいました。
梅雨時期や湿気の多い時期に、ものごとを否定的に考えてしまう、オドオド、ビクビクするような人は、皆が皆そうというわけではないですが、「痰湿(たんしつ)」といって体に不要な水が溜まっているタイプの方が多いです。
これは、その方の性格にもよると思います。ご相談者の場合、最近とおっしゃっているので、いつもそうではないと思いますが、一般的に考えても人間には、ネガティブ思考の人とポジティブ思考の人がいると思います。
普段は元氣なのに、短期的にそうなるのだとしたら、ちょっと体力が弱っているとか氣力がないか、漢方的に言うと、氣が滞っているということが考えられますね。
ネガティブなタイプはエネルギー不足?
―― もとからネガティブな状態というのは、漢方ではどのようにとらえますか?
志保先生:全員がそうではないですが、元々がネガティブな人は、「氣血両虚(きけつりょうきょ)」といってエネルギー不足の人が多いです。