2017/12/04

寒いのが大の苦手で冬は暗い気分になり、すごく落ち込みやすくなります。

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―― 今回のご相談は「寒いのが大の苦手で冬は暗い気分になり、すごく落ち込みやすくなります。」というお悩みです。

志保先生:はい。それはきっと、寒くなって血流が低下して、脳に血流が行っていないのだと思いますね。うつの方の脳の血流を見ると、記憶を司る海馬や前頭葉など判断する部位の血流が悪くなっています。

漢方を使った実験では、漢方薬などを飲むと脳の血流が良くなりやる氣が起きたり、といったことがあるとされるものもあります。寒くなると落ち込みやすくなるということは、どちらかというと脳の血流が滞っている状態だと思われます。

この方は寒さに弱いということは、冷え性をお持ちだと思います。なので、この冷え性の対処を考えると良いですね。

冷え性というのは血液が少ない状態や、「氣虚(ききょ)」といって、元氣になるためのエネルギーが足りないだとか、「氣血両虚(きけつりょうきょ)」と言って、氣も血液も足りない状態でエネルギーにできないだとか、そもそもの温めるエネルギーが足りない「陽虚(ようきょ)」など、冷えの原因がいろいろとあります。

その方の原因によって、まずは冷え性対策をしっかりして、その上で血流を良くして脳のほうまで血液を行き渡らせてあげたら、冬にこのような状態になるということは減っていくと思いますよ。

 冷えと生理不順との関係も

―― 寒い時期に落ち込んでしまう場合、病院のどの診療科を受診する方が多いのですか?

志保先生:私の長年の経験では、心療内科に行って、抗うつ剤や抗不安薬のようなものをもらっている方が多いようです。

冷える方は寒くなると血管が収縮して血流が悪くなりますので、脳まで血液がなかなか行かず、その上血液が少ないところに安定剤や抗うつ剤のようなものを飲むと、頭がぼうっとする副作用もあり得ます。

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