漢方の対応では、氣や血液が少ないような人は「補氣薬(ほきやく)」、「補血薬(ほけつやく)」といって、氣や血液を補った上で、「安神作用(あんじんさよう)」といって氣持ちをリラックスさせる、心を補うような漢方薬を持っていきます。
また、不安感がある人の中には、ストレスが多かったり、水分代謝が悪いと「痰湿(たんしつ)」といって体内にドロッとしたものが溜まるタイプの人もいます。
こうしたタイプでは、不安感が強くなり「オドオド・ビクビクの症」というのですが、オドオド、ビクビクとして不安感が強くなる人がいます。
そのような人は、舌を見ると、黄色いこけがたっぷりとへばりついています。そのようなタイプであれば、「化痰薬(かたんやく)」と言って、痰湿を除く漢方薬を持っていけば、オドオド、ビクビクが無くなったりしますよ。
マイナスに考えるタイプにより、漢方薬もいろいろとバリエーションがあります。
自分のタイプを知るところから
―― 自分で判断するよりも専門家に相談して、自分がどのタイプなのか知る必要がありそうですね。
志保先生:そうですね。もしかたら、相談だけで「そうやって考えればいいんだ。」とポジティブに考え直せたら、それだけでお薬は要らないと思います。
ご相談者がものごとをいつもより、すべて否定的に考えてしまうのは、体力が落ちていて、少し氣や血液を消耗してしまっているのかもしれませんね。
ただ、否定的にとらえてしまっているので、自分をうつではないかな?と思っていらっしゃるようですが、うつの定義まではいっていませんので、うつだとは思い込まない方が良いと思いますよ。