―― 本日のご相談は「この時期、体のいろいろな部分が過敏になり、肌や頭皮がすごく痒くなったり荒れたりします。」というものです。
志保先生:はい。きっとこの方は、花粉症やアトピーや喘息など、何かしらアレルギーがあると思います。
花粉がたくさん飛ぶ春の時期に起こる状態は、花粉に反応することが原因で起こることが多いです。
鼻の症状には出なくても、花粉症もアトピーも喘息も、なる仕組みは一緒ですから。
花粉やほこりなどの異物が入ってきた時に、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンというものが出て炎症を起こして、お肌が荒れたり痒くなるなどの状態を起こします。
なので、きっとこの方は何かしらのアレルギーをお持ちで、花粉のこの時期にとても反応しているのだと思います。
かゆみへの漢方の対応
―― 体や頭皮にかゆみがある時、漢方と西洋医学ではどのような対応になるのでしょうか?
志保先生:西洋医学では、抗ヒスタミン薬の飲み薬が処方され、肌が荒れた状態であればステロイドが出ると思います。また、最近は飲み薬でも塗り薬でもステロイドが出ますので、かゆみ止めだけというのは少ないと思います。
漢方の場合は、かゆみということは炎症ですので、「血熱(けつねつ)」といって体に熱をこもらせた状態と考えます。