2017/10/09

アレルギー性鼻炎で微熱が出て、仕事が辛くて困っています。

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━━今回は、「アレルギー性鼻炎で微熱が出てしまい、仕事が辛くて困っています。」というご相談です。

志保先生:はい。まずその微熱がアレルギー性鼻炎で起こっている微熱なのかどうか、検査に行かれたほうが良いと思います。もしかすると、その微熱が他の原因で出ている可能性もありますからね。

もしアレルギー性鼻炎による微熱ならば、鼻に炎症が出ているということですから、漢方的には熱を冷ますものをもっていきます。

 

━━なるほど。

志保先生:花粉症の症状が出るとよく病院で処方されたり、市販されて手にする漢方薬で、鼻炎の中でも鼻水がズルズルと水のように出るときに使われるものがあります。

ズルズルと白い透明な鼻水が出る時は身体が冷えている時です。こういう状態の時は一般的によく出されている体を温める漢方をお飲みになると良いと思います。

しかし、注意が必要なのは鼻炎で炎症があって微熱が出る場合です。その場合は、体を温める漢方薬ではかえって逆療法になります。要するに、微熱があって体が温まっているわけですから、そのような時は熱を冷ます漢方薬がありますので、清熱作用のある漢方薬をお飲みになると良いと思います。

そして、微熱があるからといって、安易に解熱鎮痛薬をお飲みになることはお勧めしません。

 

━━それはどうしてでしょうか?

志保先生:はい。病院で処方される解熱鎮痛薬というのは、必ず熱を下げますので、高熱であれば良いのですが、微熱くらいの場合は、もしかすると低体温になってしまう可能性があります。体温というのは1度下がると、免疫力が37%も低下してしまうと言われています。

 

━━そうなんですか。

志保先生:それで、その微熱が解熱鎮痛薬で一時的に下がっても、根本的な問題が解決されたわけではないので、鼻の炎症に対応しないとその熱っぽさは続きます。ですから、そのような対症療法でしのぐのはあまりお勧めしません。鼻の炎症そのものと向き合う、鼻炎に負けないように体を整えていくことをお勧めします。

 

鼻の炎症への対応

 

━━では、漢方ではどのように鼻の炎症に対応していくのですか?

志保先生:はい。微熱が出る時の鼻炎は、鼻水が出るよりも、おそらく鼻づまりの場合が多いと思います。炎症が起こって鼻が膨れ上がっているためです。その場合は、鼻の通りが良くなって、鼻が落ち着くような漢方をもっていきます。

 

━━西洋薬を使っている方が漢方を使おうと思ったら、併用できるのでしょうか?それとも切り替えることになりますか?

志保先生:併用してもかまいませんよ。鼻炎はどうしてなるのかというと、花粉やほこりなどのアレルゲンとなるものの刺激により肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンという物質が出て、それが炎症を起こし、鼻の粘膜を腫れ上がらせたり、鼻水、くしゃみなどの症状を起こしています。

アレルギーの薬のほとんどのものは抗ヒスタミン剤や抗ロイコトリエン薬といって、出すぎた物質を止めるだけになります。止めてあげれば鼻水が出たり、くしゃみがでたりなどの症状は一時的に緩和しますが、問題が解決したわけではないので微熱は出たり下がったりだと思います。

そして、鼻炎薬のもう1つの注意なのですが、鼻炎薬は、粘膜から出てくる液を止めてくれるのです。ですから鼻水は出なくなります。

しかし、液を止めるということは、唾液も止めますので口がとても渇きます。そうすると微熱がある場合は、どちらかというと、お水が干上がった状態ですので、微熱には適さないですよね。

 

━━なるほど、そうですね。

志保先生:はい。でも併用することは可能です。

 

━━西洋薬で対応されていて熱っぽさが続くという方は、漢方でご相談されたら、いろいろ方法があるということですね。

志保先生:そうですね。しっかりと体の中からパワーを高めるために、漢方薬を生活の中に取り入れると良いと思います。

うちのお客様でもしっかりと自己力を高めると、時間はかかりますが、鼻炎が出なくなったとおっしゃってくれる方がいますので、対応できない病気だと諦めることはないと思いますよ。

 

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