2017/10/08

アレルギー性鼻炎で眼がかゆくてたまりません。目薬を使っても変わりません。

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━━本日のご相談は「アレルギー性鼻炎で眼がかゆくてたまりません。目薬を使っても変わりません。」というものです。

志保先生:はい。うちのお客様でも、「眼がかゆくて目玉を取り出して洗いたい」とご相談にこられる方がいます。この眼のかゆみというのは、病院や市販の抗ヒスタミン剤などでは、なかなかとれないという方が多いです。

漢方的には「血熱(けつねつ)」といって、西洋医学で言うところの炎症を起こしていると捉えます。このような方の目は大変充血して真っ赤になっています。ですから炎症に働きかける漢方をお出しします。

けれど、この方がアレルギーであれば、まずはアレルギーに対する活性力をつけることから始めてはいかがでしょうか?

━━なるほど。ところで、市販の目薬で目のかゆみが変わらないのはなぜですか?

志保先生:はい。西洋薬の目薬には、抗ヒスタミン剤やステロイドの入ったもの、抗菌目薬が多いですが、そのようなものは、原因を排除するわけではないですね。目の粘膜はとても敏感ですから、逆にそういうものにかぶれる方もいらっしゃいます。

 

アレルギーは食べ物に気をつけて

 

━━原因を考えて対策するということは、アレルギー性鼻炎による眼のかゆみであれば、アレルギー性鼻炎から対応していくべきなのですね。

志保先生:はい。アレルギーになる仕組みは何度かお話したかと思いますが、鼻・肺・皮膚・大腸は繋がっています。鼻は鼻炎、肺は喘息、皮膚はアトピー、腸は胃腸アレルギー、眼も粘膜なので皮膚に近いですが。現代医学による病院に行くと、鼻は耳鼻科、眼は眼科、喘息であれば内科、腸も内科です。そのように行く科が違います。

けれどアレルギーになる仕組みはみんな同じで、免疫が狂うことによって肥満細胞からヒスタミンが出て、目の場合は、かゆくなったり充血したりし、鼻で起こると鼻水、鼻づまり、肺で起こると咳が出ます。体の中の活性力をつけることにより、これらのアレルギーを重ねて持ってらっしゃる方は全てがよくなってくると思いますよ。体というのは切り離しては考えられません。

そこで、アトピー、アレルギーに立ち向かう時には粗食にしてもらうのですが、それは皮膚や粘膜が腸と繋がっていますので、腸に負担を掛けないような食生活をすると、実感が早いかなということがあるからです。

 

━━アレルギー性鼻炎という鼻の状態でも、食べ物に気をつけたほうが良いのですね。

志保先生:そうですね。腸と経絡(けいらく)がつながっているので、アレルギーに立ち向かうには、ここの活性力というものを抜きには考えらないですね。

━━すると、鼻づまりや鼻水などの炎症の時に、食べてはいけないものや、食べると良いものはありますか?

志保先生:例えば、水のような鼻水が出る場合は体が冷えているので、生姜や温かいスープのような体を温めるものを取るのが良いです。また、逆に鼻づまりや眼の充血は、体に熱をもっていますので、そのような場合には、ゴウヤ、キュウリ、ナス、トマトなど夏の野菜を取るほうが良いです。夏の野菜は涼性(りょうせい)といって、体の熱を冷ます作用があります。

キムチや唐辛子のように辛い物は、眼が充血している時には、絶対に良くありません。炎症過剰にしますから、なお良くありませんね。

 

漢方の対応

 

━━食べ物に気をつける以外に、漢方では、アレルギー性鼻炎にはどのような対応がありますか?

志保先生:アレルギー性鼻炎も漢方薬は1つではなくて、状態に応じてお出しするものが違います。水のような鼻水が出る場合と、鼻づまりの場合では漢方薬が変わってきます。しかし、体の中の活性力を高めるものは、腸管の活性力を高めるものなど同じものを基本とします。

 

━━すると、眼がかゆくて市販の目薬でも変わらないという場合は、アレルギー性鼻炎の対策をしながら目薬を使っていくのですね。

志保先生:はい。例えば黄柏(おうばく)という漢草があります。私どもではこのような漢草配合の目薬をお出ししています。

それと、目のかゆみに働きかける漢方をお飲みになると良いと思います。

 

━━眼のかゆみに、飲むものもあるのですね。

志保先生:はい。もちろんあります。沙棘(サージ)といって中国のグミの実なのですが、サージフラボノイドを抽出したものがあります。それと一緒に活性力を付けるようなものをお飲みになってもらっています。また熱を冷ますような漢方薬をお飲みになることで、眼がすっきりします。

眼がかゆいのは、体の中から起きていることですので、目薬だけでなく身体の中から活性力をつけてあげるほうが早いと思います。

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