―― 本日のご相談は「無排卵で月経がありません。無月経でも子供はできますか?」というご相談です。
志保先生:はい。無排卵でも生理がある人とない人がいますが、月経がないとなお心配ですよね。
若いうちから生理がないけれど、「楽だからよい」といって放っておく方や、ダイエットをして生理がなくなってしまう人がいます。脂肪細胞が女性ホルモンをつくるところがありますし、あまり痩せすぎると身体を守るためにも生理が止まってしまいます。
楽だからといって、生理がないまま放っておくと、子宮や卵巣が委縮してしまうので、ますます生理がこないということが起こります。
まずは放置しない
ストレスが多いために脳からのホルモン異常など、月経がない理由は色々ありますが、多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)、「PCOS」といって、卵巣に5mm程度の細かい卵ができて、それが未成熟なために排卵しきれないという人もいます。
このように無排卵の原因はいろいろとありますが、基本的に月経がこない、無排卵というのは、中医学では「腎虚(じんきょ)」といって、おへそから下が弱っていることが考えられます。
無月経や多嚢胞性卵巣症候群であれば、まずはそれを漢方で治療していくことから始めてみてはと思います。
ただ、今は、無排卵や無月経でも卵さえあれば、顕微授精、体外受精で受精卵を培養することができますので、そのような方法で赤ちゃんをつくることは十分可能です。なので、ご縁があればできると思いますよ。
―― 産婦人科では無排卵についての治療は通常どのようなものですか?