――　本日のご相談は更年期の方からです。「50代になってから、頭痛がひどくなりました。特に頭の一部が痛いです。」というご相談です。

志保先生：50代になってからに限らず、頭痛持ちという方はけっこういらっしゃいますね。ピンポイントに頭頂部か側頭部、後頭部などが痛い状態ではないかと思います。

頭痛の部位と不調の関係

――　ピンポイントで痛いというのは、何か理由があるのですか？

志保先生：経絡の流れなども関係しますが、針の先で突いたような痛みというのは、基本的には「瘀血（おけつ）」といって、血液の滞りと考えます。

経絡的に後頭部であれば「膀胱経（ぼうこうけい）」という経絡が流れていますので、風邪の初期症状、排尿異常などがある人は、後頭部の緊張型頭痛があると考えられます。

また、側頭部、こめかみから耳の辺りですね。ここは「胆経（たんけい）」、「三焦経（さんしょうけい）」という経絡にあたるので、一般的にですが、片頭痛や月経関連の頭痛が多いと言われています。

あとは、ストレスが多いと側頭部の頭痛が多いと言われていますね。

前頭部の頭痛であれば、「胃経（いけい）」といって胃の経絡ですので、食べ過ぎや消化不良などが原因と言われたりします。

また、頭頂部の頭痛であれば、「肝経（かんけい）」という経絡にあたります。肝（かん）の経絡は自律神経を司っていますので、ストレスや過度の緊張などで頭痛になると言われていますね。