2018/04/20

疲れているのに布団に入っても寝付けず、朝まで起きていることもあり苦しいです。

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志保先生:もし、ホルモンが減ることによって自律神経が崩れてこのような状態になっているのなら、ホルモンバランスを整える漢方をお出ししたり、女性ホルモンとよく似た構造骨格のイソフラボーンのようなサプリメントもあります。

更年期の頃に、このように体調が悪くなった場合は、病院の西洋医学では女性ホルモンが一番に出ると思います。しかし、飲んですぐに効けば良いですが、長い間服用する場合は、乳がんのリスクも高まりますので、できれば天然のもので対応して差し上げられればと思います。

そして、心(しん)の虚症、「心の氣血両虚(きけっりょうきょ)」ですと、心の血液を補ったり、心の元氣を補います。

ご相談の方が、疲れ過ぎて、とおっしゃっているということは、もしかしたら、ふだんから疲れやすく昼間からしんどいのかもしれません。

昼間の疲れを取るためにも氣を補うような漢方薬をもっていき、「安神作用(あんじんさよう)」といって、ちょっと氣持ちをリラックスさせて眠らせてあげるような不眠の漢方薬をお出しします。

病院の西洋医学でいうと、眠れないという場合は、眠剤が出てその時は眠りにつけると思います。そして睡眠により氣が補えるとよいのですが、身体の足りないものを放っておくのはおすすめしません。

例えば、氣や血液が足りなくなった原因として、胃腸が弱いために食欲が落ちたことによる「心脾血虚(しんぴけっきょ)」のような状態ですと、胃腸を補うことが必要ですし、

老化や過労により体液を消耗した、ほてりやのぼせなどを伴う「心腎陰虚(しんじんいんきょ)」のような状態ですと、補腎して陰液(いんえき)を補わないと、ほてりやのぼせ感はとれないと思いますよ。

不眠にも、対症療法ではない漢方という対応の仕方があることを知っていただきたいです。

 寝付けない状態が続いてしまうの?

―― ずっと寝付けない状態は、何もしないでいると長く続いてしまうのですか?

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