2018/05/14

手のアトピーがひどく、恥ずかしくて手を見られたくありません。

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―― 本日のご相談は「手のアトピーがひどいです。仕事は事務職ですが、恥ずかしくて手を見られたくありません。」というものです。

志保先生:はい。見える場所のアトピーはとても辛いと思います。手は特にいろいろと使うところですから、なかなか治らないという方が多いですよね。アトピー治療においても最後に残るのは手のことが多いです。

主婦の方も水仕事をするので、そのために手がパックリと割れて痛いという方はつらいですよね。

それで、ひどい状態ということですと、まずは今の状態に対応しなければなりません。

例えば、痒みがひどくて真っ赤になっているような状態であれば、これは熱症ですので、熱を冷ましてあげる漢方薬をもっていきます。

また、患部がカサついて一部がジュクジュクして浸出液(しんしゅつえき)が出ている状態であれば、熱を冷まして不要な水をはくような漢方薬をもっていきます。

あと、よく見られるのは主婦湿疹などもそうですが、爪の間がパックリと割れて痛いような状態、要するに皮膚の表面が乾燥してカサカサ、ゴワゴワとして切れるような状態ですね。

このような状態は「血虚血熱(けっきょけつねつ)」といって、血液が足りていないために皮膚が潤っていない上に、赤くなっている状態です。これは血熱といって熱感がありますので、まずは血液を補って、熱を冷ますような漢方薬をもっていきます。

漢方の塗り薬

この方はアトピーがひどい状態ということですから、もしかするとステロイドを一時的に塗っているのではないかと思います。そうすると、一時的には症状が治まるかもしれませんが、段々と皮膚が委縮して、薄くなり切れやすい状態になります。その上、長期間塗り続けるうちに皮膚がゴワゴワしてきて、見た目が、なお悪い状態になると思うんですよね。

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