よく朝礼の時にパタンと倒れるようなタイプの人も、どちらかというと、色白できゃしゃで血液が少ないタイプ、あとは、「脾氣虚(ひききょ)」といって、胃腸からの吸収が悪いために血液ができにくくて、フワフワと立ちくらみがするタイプの方もいます。
40代からの立ちくらみの原因は?
そして、もう1つ原因として考えられるのは、40歳過ぎくらいのフワフワした立ちくらみ、このタイプは、「腎虚(じんきょ)」といって、おへそから下が弱っていることが考えられます。
漢方でいう腎(じん)は、おへそから下を含めて、脳の下垂体やお水の代謝まで司(つかさど)っていますので、腎が弱ると下に留めておく力が無くて、ふらつきや立ちくらみがすると訴えられる方がいらっしゃいますね。
血虚(けっきょ)といって血液が少ないタイプの立ちくらみよりも、腎虚による立ちくらみは、老化によって少しずつ体が衰えていきますので、良くなるのに時間がかかりますよ。
立ちくらみへの漢方の対応は
―― 若い方の立ちくらみと、少し老化がかかわってくる立ちくらみは、漢方でどのような対応ができますか?
志保先生:はい。まず、血虚(けっきょ)といって血液が少ないタイプですね。
これについて、「私は貧血ではないわ」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
貧血というのは、血液が薄いと思って下さい。鉄分が少ない、ヘモグロビンが少なくて血液が少ない状態ですね。