志保先生:はい。例えば、冷えているタイプであればお腹を温めるタイプの下剤を加えたり、腸の潤いがない方には腸の潤いを改善したり、便を押し出す力のない方は補氣薬で押し出す力を補ったりと、その方の体質によって漢方は変わってきます。
腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を良くしたり、繊維の多い物をサプリなどで取ってもらうようにして、便が楽に出るように対応していきますよ。
タイプによって日常生活で氣をつけることが違う
――日常生活では、冷えるタイプの方はどんなことに氣をつけると良いですか。
志保先生:そうですね。お腹を冷やさないようにしたり、繊維の多い野菜などを食べたりと、基本的に言われている事ですね。
また、運動することは体も温めますが、腸の蠕動運動も活発にしますので、ぜひウォーキングを始めてください。
それと、小麦などはペチャべチャと引っつくイメージがあると思いますが、パンやうどんなど粉の食事は、腸でもそのようにネチョっとしてしまいますので、やはり繊維の多い物と比べると、固まりやすくて宿便になりやすいですね。
ですから、便秘の方はそのような食べ物を控えると良いと思いますよ。
―― 体は温めた方が良いですか?
志保先生:そうですね。ただ、熱をこもらせて便秘になっている方は別です。