あるいは、ストレスが多いタイプですと、「疏肝理氣(そかんりき)」といって氣を巡らすようなものをもっていったりと、その人の症に合ったものをお出しするようにしています。
―― 生理不順の対応は、西洋医学のクリニックなどと漢方薬局では違いますか?
志保先生:病院で漢方薬が出るとしたら「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」というものが一般的なのですが、これは補血する漢方薬になります。なので、例えば、血熱の人であったり、氣が滞っている人であると、この漢方薬では効きがあまり良くないです。
無月経の人や、例えば、生理がこない、遅れてこないという人であれば、ホルモン剤が出ますが、このようなものはどうしても女性の体に負担があります。
体にやさしい漢方での対応も考えてみられたら良いのではと思います。
タイプごとに日常生活で氣をつけること
―― 生理不順に関して、日常生活ではどんなことに気をつけると良いですか?
志保先生:その方のタイプによっていろいろありますが、血熱といって熱感を持ちやすいタイプの場合であれば、もしかしたら普段から辛い食べ物が好きだとか、サウナが大好きだとか、熱をこもらすようなことを日常生活の中でしているかもしれません。
また、氣が足りないような人は、自分の体力以上に体力を消耗しているかもしれませんよね。
「氣血両虚」といって、氣も血液も足りないようなタイプは、もしかしたら胃腸が虚弱で食べたものがしっかり材料として取れていないかもしれません。