2018/02/19

最近イライラする事が多くて、お酒に頼ってしまいます。

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―― 本日のご相談は「最近イライラする事が多くて、お酒に頼ってしまいます」というものです。

志保先生:はい。イライラしてストレスが溜まると、甘いものに走るタイプ、お酒に走るタイプと、いろいろな人がいらっしゃいます。

しかし、イライラにとってお酒というのはとても悪循環です。

イライラは漢方的には、「肝(かん)」の病と考えます。「肝氣鬱結(かんきうっけつ)」といって、精神的なストレスで肝の疏泄機能いはば、新陳代謝が悪くなり、血液や氣が上手く流れないとイライラしたり、抑うつが起こったり、怒りっぽくなったりと精神症状が現れます。

お酒を飲むと、肝臓はそれを解毒することに使わなければなりません。なので、お酒を飲むと、どうしても肝臓の血液を消耗します。

肝臓が1時間に処理できるアルコールの量は 、個人差や体重によって多少の差はあるものの一般的に言われている量は、日本酒で1/4合です。1/4合は50ccですので、ちょっと飲んだら終わりですよね。

これを1時間に肝臓が処理できる量と考えた時に、ご相談の方がどの位お飲みになるかわかりませんが、たくさん飲んでしまうと、肝臓はそれを分解するのにエネルギーを使うわけです。

すると、どうしても肝臓の血液を消耗しますので、材料が少なくなると滞りやすくなりますので、なお落ち着きがない感じが起こって、これはとれも悪循環になりますよね。

そこで、手助けになると思うのが漢方薬です。この感じがお酒を飲む前だけでなくて、1週間のうちで常に気分が落ち着かない状態であるならば肝火上炎(かんかじょうえん)と言って肝氣鬱結(かんきうっけつ)がさらに進んだ状態かもしれません。

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