―― 本日のご相談は「まだ38歳ですが、生理の出血量が減ってきて周期も乱れて、何だか更年期のような症状も出てきました。」というものです。
志保先生:はい。若年性更年期というのは最近とても多いです。これは女性が男性並みに働くようになってストレスがかかることが1つの原因ではないかと思います。
まず、生理の出血量が減ってきたという事は、この方は、もしかしたらその前から「血虚(けっきょ)」といって血液が少ないような症状だったかもしれません。
人間の身体のしくみとして、血液が足りないと体を守る方が先ですから、不要なものから削っていきます。なので、生理の出血量を抑えて、体を守る方を優先します。そうすると、月経量が少ないという状態が起こります。
以前からそうだったかもしれませんが、立ち眩みがする、首筋や肩がこる、目がかすむなど、血液が少ない時の状態が出ていたかもしれません。
ストレスにも目を向けて
更年期はなぜなるのかというと、子宮や卵巣が働かなくなってきて、脳の視床下部、間脳という所から「子宮や卵巣は、さぼっていないでもっとホルモンを出しなさい」と命令がどんどん行くので、脳がオーバーヒートしてしまうような状態です。
ご相談の方の更年期の状態がどのようなものか分かりませんが、ホットフラッシュやのぼせ、変な汗をかくなどの自覚できるものがあるのであれば、実際に女性ホルモンが減ってきているかもしれないと考えられます。
子宮や卵巣が動かなくなってきている事も考えられますが、ストレスが多くて脳がオーバーヒートしていることも考えられます。
そのような時は「肝氣鬱血(かんきうっけつ)」といって肝(かん)の氣が鬱血していますので、氣の巡りを良くするようなものも必要ではないかと思います。