志保先生:春というのは自律神経が乱れやすい時期なのです。
気温が上がったり下がったりしますので、脳の中にある体温中枢が、気温差により様々な対応していかなければならないので、脳の自律神経中枢が疲れてきます。
また春、木の芽吹く時期は、人間の身体も新陳代謝が活発になる時期です。この代謝をコントロールしているのが「肝(かん)」です。
この漢方でいう肝(かん)は、氣の流れをコントロールしたり、精神を安定させたり、内臓の働きをスムーズにしたりしていますので、肝の疏泄(そせつ)が上手くいかないと様々な状態が起こってくるのです。
例えば、眠たいだけではなく、眠れないなど、自律神経が崩れるようないろいろな状態が出てくると思います。
もう1つ注意が必要なのは、安定剤、眠剤、抗不安薬、抗うつ薬などを、その方が飲まれていないかも注意していただきたいなと思います。
抗不安薬や抗うつ薬というのは副作用として眠気があることが多いので、そのような薬の副作用でも眠気が出ることがあります。
あとは、アレルギーのお薬でも眠気が出ることが多いので、眠気の副作用があるお薬を飲んでいないかも注意しなければならないと思いますよ。
―― 日常生活の中で、この時期の寝ても寝ても眠い状態に対応する方法はありますか?
志保先生:休みをしっかりとるだとか、太陽の光をきちんと浴びることが養生法になりますね。