2018/01/22

夜勤が多くなってから、イライラが増えて困っています。

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―― 本日のご相談は、「夜勤が多くなってから、イライラすることが増えて困っています」というものです。

志保先生:はい。夜勤が多くなるということは、本当は寝ていなければならない夜に起きていて、昼間に寝なくてはならないということですよね。この朝に起きて夜は寝るというリズムが崩れている人は、病氣になる人が多いですよね。

これは、自然の摂理から外れているので仕方がないと思います。そこで、長寿の人にいろいろと聞いてみると、太陽とともに起きて、太陽が沈むとともに寝る生活です。

夜の8時くらいには寝ているというおじいちゃん、おばあちゃんが元氣だったりするように、免疫が活発に動き、免疫が調節される時間は、夜の10時から夜中の2時頃と言われています。

お肌がきれいになるゴールデンタイムというか、やはりその時間に安らいでいないで仕事をしているというのは、交感神経や副交感神経、自律神経のバランスが崩れやすいので、いろいろな病氣になりやすいということが考えられますよね。

お仕事であれば仕方がありませんが、このイライラというのは漢方でいう「肝(かん)」という臓器に密接に関係しています。

「肝は疏泄(そせつ)を司る」という言葉があるのですが、「疏泄(そせつ)」とは新陳代謝を基礎とした血流調整や月経調整、頭脳活動などのことです。

肝は新陳代謝をコントロールしているのですが、いろいろと悪いものを解毒して、血液や栄養などを体中に運搬する働きを担っています。

このコントロールが上手くいかず、栄養物質が体の隅々まで行き渡らなくて滞ってしまうと、脳にもいろいろなものが運ばれないということが考えられます。

また情緒の安定なども、肝が関係しています。そして、この疏泄(そせつ)が上手くいかなくなると滞りを生じ、「肝氣鬱結(かんきうっけつ)」というイライラした状態になるのです。

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