志保先生:まずは、よく外へ出る方であれば、男性であっても吸収剤入り日焼け止めではなく、皮膚の刺激が少ない散乱剤タイプの日焼け止めを塗ってほしいですね。
お化粧品もそうですが、刺激のある化学的なものがたくさん入っている商品をお肌に塗れば、それに反応して皮膚はひどくなりますので、そのようなものは使わないようにすることです。
特に頭皮や顔の肌状態が良くない時に髪染めをすると、一気にひどくなるお客様は多いですよ。顔のアトピーがひどい時は、髪染めは絶対おすすめしません。
漢方ですと、外からの対応としては「清熱(せいねつ)作用」のある漢草の湿布があります。赤みを落ち着かせるローションなどもありますので、そのようなもので漢方では対応させてもらいます。
―― 漢方で中からできる対応はどんなものがありますか?
志保先生:中からであれば、赤みがひどい時は清熱・涼血(りょうけつ)の漢方薬をもっていきます。ジュクジュクがひどい時は清熱・利湿といって熱を冷まし、不要な水をはく漢方で対応します。カサカサと粉が吹いているようであれば、補陰(ほいん)といって身体を潤す漢方をもっていきます。
漢方的には体であっても顔であっても対応の仕方は西洋医学のように一辺倒ではなく、お肌の状態に合わせてその方に合った漢方をアドバイスさせていただきます。
食べ物の影響
それから食べ物でいうと、スイカ、キュウリやトマトといった夏野菜などは、熱を冷ます効果があります。赤みのひどい時はなるべく熱を冷ますような食べ物を取り、カレーライスやキムチ、唐辛子など食べるとカッカと熱くなるような、熱をこもらせる食べ物は食べないことが養生になってくると思います。
そうかといって冷たい飲み物ばかり飲むとこれまた胃腸の負担になりますので、飲み物は温かいものか常温で飲むことをおすすめします。