そうなると、病気が癒える速度は遅くなっていきますよね。そのような意味では、アトピーの方はお酒は控えてもらった方が良いといえますね。

ただ、「酒は百薬の長」、「酒は憂（うれ）いの玉箒（たまぼうき）」という言葉があるように、お酒は憂いを払ってくれて楽しいものでもあり、ストレス発散にはなると思います。

なので、お酒をまったく飲めない方にはお勧めしませんが、お酒をやめることがストレスになるという場合は、それがかえって良くないので、たまに楽しくお酒を飲むならストレス発散にもなり、逆に元気につながる方向にもなりますので良いと思いますよ。

――　すると、「我慢しないとダメですか？」というご質問について、どれくらいの量を飲むなら大丈夫、というような目安はありますか？

志保先生：はい。お酒が好きだからといって、毎日、晩酌するのは良くないですね。

仕事柄にもよりますが、営業職のようにお付き合いがしょっちゅうある場合は辛いですが、例えば、１週間に１回、2週間に１回程度など、楽しい会があって外出した時にお付き合い程度に楽しんで飲まれるのが良いですね。

そして、飲む量ですが、人によってお酒の強さも違いますが、それこそ飲める量の半分など、ちょっと物足りない程度に控えたら良いと思いますよ。

 ストレスと上手に付き合う

――　絶対に我慢したほうが良いというわけではないのですね。

志保先生：そうですね。それが逆にストレスになってしまいますよね。アトピーの方の中には、「あれを食べてはいけない」、「これを食べてはいけない」と除去食する方がいます。