2018/01/12

心臓が急にしんどくなるのですが病院では異常が出ません。自律神経失調症ですか?

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また別にもう1つ、「心陰虚(しんいんきょ)」と言って、心臓の潤い、臓器を潤す体液の不足でも動悸がします。

「心陰虚(しんいんきょ)」の特徴ですが、陰液(いんえき)というのは例えば、喉を潤したり、口の中を潤したり、臓器を潤したりしていますので、心陰虚(しんいんきょ)の人は、口が乾く、手足が火照る、寝汗をかくなどの状態を伴うことが多いです。

このように、心臓の氣が不足している場合でも、血液が不足している場合でも、潤いが不足している場合でも動悸がすることがあります。

そのような時に、病院に行っても検査で異常が出ないということは、「未病(みびょう)」といって、まだ病気に至っていない状態ですので、そこでこそ漢方がお力になれると思いますよ。

「どこに行けば良いのだろう?自律神経失調症なんだろうか?」といって病院に行くと、安定剤などが出ると思います。その前に、何かが足りなくてそのような状態になっているのなら、足りないものを補う漢方がありますので、そのようなもので対処されてはいかがでしょうか。

なぜ病院では異常が見つからないの?

―― ご相談の方は、心臓がしんどいという自覚があるそうですが、病院では異常が見つからないというのは、なぜでしょうか?

志保先生:はい。病院の検査で異常が見つからない、という状況のわかりやすい例で言いますと、腰の悩みですね。腰に違和感があってレントゲンを撮りますと、「異常が無いですね」と言われることが多いんです。

違和感があって病院に行く場合は整形外科に行きますが、レントゲンを撮って異常があるのは、例えば、「すべり症」といって骨と骨がすべっている、「分離症」といって骨と骨が分離している、ヘルニアといって、骨と骨の間に軟骨が飛び出ているなどの場合です。

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