2018/04/17

避妊を続けていましたが、34歳で避妊を止めても妊娠せず焦ってきました。

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志保先生:そうですね。その方に何かしら不調があるとすれば、その不調に対応するような漢方薬をもっていきます。

例えば、生理の周期が長ければ、もしかしたら「血虚(けっきょ)」といって血液が少ない場合がありますので血液を補ってあげたり、「PMS症候群」といって生理の前にイライラしたり胸の張りがきついなどの状態があれば、プロラクチンというホルモンが高いことが考えられますので、そのようなものを下げる漢方薬をもっていったり、氣の巡りを良くする漢方薬をもっていったりと、その方の不調に合わせて漢方薬をお出しします。

―― ご相談者のような方が婦人科などで治療される場合は、漢方を一緒に取り入れることはできますか?

志保先生:もちろん併用することができます。

病院の薬やホルモン治療には何かしらの副作用があり、女性の身体には結構な負担になります。例えば、よく処方される「クロミッド」という排卵誘発剤があるのですが、この副作用としては「頸管粘液(けいかんねんえき)」つまり排卵の時のおりものを少なくしたり、内膜が薄くなるということがありますので、ホルモン治療をしている方こそ、副作用軽減にも漢方をお飲みになると良いですね。

―― そのようなことは、あまり知られていないかもしれませんね。

志保先生:そうですね。「赤ちゃんができないからすぐに病院に行こう」と、その治療だけに頼ってしまうと、知らないまま過ごしてしまうかもしれません。

私が思うには、病院では卵の大きさや内膜の厚さなどを診てくれるのですが、体調についてはあまり気にしてもらえないですよね。

例えば「卵の大きさは20mm。内膜の厚みは10mmあります。」と調べてくれます。でも、薬の副作用で腹水がたまっていてもあまり気にしてもらえないこともあります。

要するに身体全体というよりは悪い部分だけを見る治療法ですね。内膜症や筋腫がない限り生理痛があっても西洋医学の治療法だとあまり氣にしないのです。

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