何もかもうつ病と捉えてしまうと、自分を病氣と思い込んでしまいますので、あまり良くない傾向だと思います。やる氣がないという状態は、1日中動けるだけの体力が無くなってしまった状態だ、ということも考えられます。
若い時は同じような事が平気でできたと思うのですが、例えば、一生懸命働いた後に飲み歩いたりできていたとしても、年とともに段々と徹夜などができなくなるのは、氣力不足、元氣不足、エネルギー不足になるからです。
漢方には、元氣な人でも日々の備えとして飲めるという良いところがありますので、帰宅してからやる氣が残っていないという状態でしたら、氣を補うような漢方薬で、夜まで体力が保てるような氣力をつけてあげたらいかがでしょうか。
―― 氣力、やる氣というのは、西洋医学と東洋医学では、捉え方にどのような違いがあるのですか?
志保先生:そうですね。病院でいうと、何もやる氣がしないという場合は、抗うつ薬が出ると思うんですよね。
びっくりしますが、学校に行きたくないという子供にまで抗うつ薬が出てしまうという日本の現状が、私には恐ろしく思います。
学校に行きたくないというような場合は、何か必ず原因があると思います。頭痛がするとかお腹が痛いとか身体的問題があるならば漢方でお手伝いできる分野だと思います。ただ、いじめられているとか心因性のものは、やはり周りの手厚いサポートが必要かと思いますよ。
漢方で対応できるのは、例えば胃腸虚弱で、何か嫌な事があるとすぐに不安な気持ちが体に出やすい子であれば、体を温めて緊張をリラックスしてあげるような漢方薬をもっていきます。
すぐに疲れてやる氣がおこらないという子には、エネルギーを補い氣を補うような漢方薬をもっていったりと、状態に合わせて漢方をお選びします。